Roads to Linux - Sambaのインストール
■ネットワーク設定
対象マシンの大きな目的のひとつは、Sambaを使用して、Windows95が動作しているメインマシンのファイルサーバとなる事です。また、我が家にはディスプレイがひとつしかないので、作業の多くをtelnetで行えなければなりません。で、さっそくネットワーク設定を行う事にします。
netconfigで、ネットワーク設定を行います。ホスト名はchacha、ドメイン名はlobster.or.jp、IPアドレスは192.168.1.1、ゲートウェイも同様、マスクは255.255.255.0、DNSはなしとしました。
■カーネル再構築
まだ肝心のNICが動作していないので、カーネルを再構築します。rootでログインし直し、/usr/src/linuxへ移動し、make menuconfigでカーネル設定を行います。変更項目は以下の通りです。
Loadable module support
[Y] Kernel daemon support
General setup
[N] PCI BIOS support
Processor type486
Floppy, IDE, and other block devices
[Y] Use old disk-only driver on primary interface
[N] Include IDE/ATAPI CDROM SupportSCSI support
[Y] SCSI disk support
[Y] SCSI CD-ROM suport
SCSI low-level driversAdaptec AHA274X/284X/294X support
Network device support
[M] PPP (point-to-point) support
[N] 3COM cards
[Y] Other ISA cards
[Y] NE2000/NE1000 supportFilesystems
[N] DOS FAT fs support
[N] MSDOS fs supportCharacter devices
[Y] Mouse Support (not serial mice)
[Y] PS/2 mouse (aka "auxiliary device") support
設定変更後、makeを行います。
make dep ; make clean
make zlilo
make modules ; make modules_install
make終了後、再起動し、rootで再度ログインします。
起動時にdepmod -aで警告が出るようになった(不要なモジュールがインストールされているため)ので、警告されているモジュールを/lib/modules/2.0.0から削除しました。
■Sambaのインストールと設定
Sambaをインストールします。Sambaホームページからsamba-1.9.17p1.tar.gzを入手し、/usr/local/srcで展開します。
cd /usr/local/src
tar zxvf samba-1.9.17p1.tar.gz
作成されたsamba-1.9.17p1の下のsourceディレクトリに移動し、Makefileを編集します。
cd samba-1.9.17p1/source
vi Makefile
Linuxについての定義があるので、コメントを外します。いくつかある定義のうち、ここではLinuxのwithout shadow passwordのAlphaじゃないものを選びました。また、コメントを外したFLAGSMに、-DKANJI=\"euc\"を追加します。
makeし、インストールします。
make
make install
これで、/usr/local/sambaにインストールされます。
メインマシンのWindows95にはいつもhiro-ebiでログインしているので、そのままLinux上の全ファイルを操作できるようにします(当面セキュリティは二の次です)。
/usr/local/src/samba-1.9.17p1/examples/smb/conf.defaultを/usr/local/samba/lib/smb.confとしてコピーし、編集します。
ここではワークグループをlobsterとし、[global]にadmin users = hiro-ebiを追加し、[public]をコメントアウトして、以下を追加します。
[root]
comment = Linux Root Directory
path = /
public = yes
writable = yes
printable = no
read list = root,hiro-ebi
write list = root,hiro-ebi
force group = root
force user = root
作成したsmb.confは、以下のようにして/etcにシンボリックリンクを作成しておきます。
ln -s /usr/local/samba/lib/smb.conf /etc/smb.conf
/etc/inetd.confを編集します。netbiosについての行が2行あるので、そこのsmbdとnmbdのあるパスを、/usr/sbinから/usr/local/samba/binに修正します。
inetdを再起動します。
ps | grep inetd
kill -HUP {上で得られた/usr/sbin/inetdのpid}
■Windows95マシンの調整
Windows95側のネットワーク設定を行っておきます。今のままでもIPアドレスを直接指定すればtelnet等を使用できますが、Windowsディレクトリのhostsを編集し、
192.168.1.1 chacha.lobster.or.jp
を追加する事で、この名前でtelnetできるようになりました。また、telnetはLinux側の環境変数LINESにあわせて行数設定しておきます(こうしないと、vi等でうまく行スクロールできない)。
これで、ネットワーク接続されたメインマシンから、telnetが使用でき、ネットワークコンピュータ等から対象マシン上のファイルを参照できるようになりました。
■日本語マニュアルページのインストール
Sambaの日本語ドキュメントsamba-1.9.16p11.man-j-0.11.tar.gzを入手したので、ちょっとバージョンが合いませんがインストールしておく事にします。
まず展開して、含まれる全ファイルをsambaのソースディレクトリのdocsにコピーします。また、manディレクトリ内のファイルは/usr/local/manの該当ディレクトリにもコピーしておきます。ただし、現時点ではまだマニュアルの日本語表示はできないようなので、設定するまでman smb.conf等は行わないようにします(誤って行った場合は、対応するcatディレクトリに作成されているgzファイルを削除する)。