Roads to Linux - Apatchのインストール
■Apatchのインストール
別に常時接続をするわけでもないし、本来ならhttpdを動かす必要などないのですが、Webブラウザから独立したオフラインキャッシュが欲しいのと、そして書いたページのデバッグにはやはりLinuxからLynxやArenaを使用するのが筋であり、そのためにはhttpdが動いていたほうが何かと便利がいいので、インストールする事にしました。
httpdといえば、有名どころはApatchとCERNで、少なくとも個人使用ではこれを併用するのが一般的との事。何故かといえば、Apatchは肝心のオフラインキャッシュ機能があまりうまくないのだそうです。しかし、試しにApatchのホームページに行って最新版の情報をざっと読んでみると、キャッシュ機能に何か改善があったような事が書いてありました。
キモチ的には2つのhttpdのうちどちらかに絞りたいので、まずは名前がかわいいApatchをインストールし、もしもそれで足りなければ後からCERNのものもインストールしようと考えました。
■コンパイルの準備
まずは、Slackwareインストール時に選択してインストールしたApache(1.0.0)をpkgtoolを使用してアンインストールします。
apache_1.2.4.tar.gzを入手し、/usr/local/etcで展開します。展開し終えたら、作成されたディレクトリをhttpdという名前に変更します。
cd /usr/local/etc
tar zxvf apache_1.2.4.tar.gz
mv apache_1.2.4 httpd
httpd/srcへ移動し、Configurationファイルを修正します。ここでは以下の行のみコメントを外しました。
# Module proxy_module modules/proxy/libproxy.a
■makeとインストール、設定
Configureし、makeします。
Configure
make
インストールは自動でなされないので、自分でファイルをコピーします。Slackwareは/usr/sbinに置いていたようですが、ここでは/usr/local/sbinに置く事にしました。
cp httpd /usr/local/sbin
設定を行います。confディレクトリにsrm.conf-dist、access.conf-dist、httpd.conf-distという3つのファイルがあるので、以下のようにリネームコピーします。
cd ../conf
cp httpd.conf-dist httpd.conf
cp srm.conf-dist srm.conf
cp access.conf-dist access.conf
srm.conf、access.confは基本的にディレクトリ指定や使用するアイコンファイルの指定を行うファイルのようです。とりあえずこれはこのままにして、httpd.confを修正します。肝心のproxyを使用するために、以下の行のコメントを外します。
#CacheNegotiatedDocs
#ProxyRequests On
#CacheRoot /usr/local/etc/httpd/proxy
#CacheSize 5
#CacheGcInterval 4
#CacheMaxExpire 24
#CacheLastModifiedFactor 0.1
#CacheDefaultExpire 1
また、ここに出てきたCacheRootのディレクトリを実際に作成しておきます。
mkdir /usr/local/etc/httpd/proxy
■テスト
ここで試しに起動してみます。
httpd
Windows95側では、インターネットのプロパティの[接続]でproxy使用にチェックし、アドレスは192.168.1.1、ポートは80、詳細設定ですべてproxy使用になっている事を確認します。で、ブラウザを立ち上げ、自分のホームページを表示し、ブラウザを閉じ、ppp-offして、もう一度ブラウザを起動。しかしキャッシュされておらず、どこかを探しに行ってしまいます。
ここは素直に、Apacheをproxyに使用するのはあきらめ、CERNのものをproxy用に併用する事にしました。
■後始末
Apacheの後始末です。まず試しに起動したプロセスを停止し、/usr/local/etc/httpd/conf/httpd.confの、外したコメントを元に戻してproxyを止めます。また、ServerAdminをひとまず[email protected]にし、ServerNameをひとまずwww.lobster.or.jpにする事にします。
その後、/etc/named.hostsの以下の定義のコメントを外し、chachaの別名としてwwwを有効にします。
www CNAME chacha
adduserでユーザwebmasterを作成し(ここではGID:100、UID:880、Password:fE6w45fSとする)、webmaster宛てのメールがrootへ転送されるよう、/home/webmasterに以下の内容のファイル.forwardを作成します(owner/groupをwebmaster/usersとする事)。
再度httpdを起動し、Windows95側のブラウザからhttp://www.lobster.or.jp/にアクセスしてみます。うまくいったので、/etc/rc.d/rc.localに以下を追加し、システム起動時に立ち上がるようにしておきました。
#
# start http daemon
#
echo "Running httpd..."
/usr/local/sbin/httpd